他の方の体の上に手をかざします — 十センチ、あるいは十五センチほどの距離きょりを保ちながら。ゆっくりと動かしてみる。すると — ふと響きが伝わります。先ほどまではなかったあたたかさ。空気のなかに、わずかな手応え — 何か密度のあるもののなかをすべるような感覚。それが霊気のスキャニング — 手でエネルギー体を読みとるすべでございます。

日本の霊気の伝統において、スキャニングは付け足しの技ではございません。あらゆるセッションの土台でございます。手を添える前に、そこにあるものを感じ取る。この記事では、スキャニングがどのようにはたらくのか、なぜ西洋ではほとんど忘れられてしまったのか、そして病腺びょうせんの感じ取りとどう結びついているかをお伝えします。

マーク・ホサック博士がアイリーンの体の上を手でスキャニング・横位
霊気のスキャニング · 体の上に手を

スキャニングとは 探査

スキャニングとは、肉体に触れずに、手でエネルギー体をたどっていくことでございます。十センチから二十センチほどの距離で、てのひらをゆっくりと体の上に動かしながら、手が感じ取るものをけとめていきます。

日本の伝統では、この実践は病腺病腺霊感法と呼ばれます — エネルギーの密度みつどを直感で感じ取る方法でございます。「使つかう」技ではございません。そだてていく能力でございます — 日々の実践、伝授、そして注意深さを通して。

スキャニングで感じ取られるのは、エネルギーの場の変化へんかでございます — あたたかさ、ひんやり、響き、脈動、密度、空っぽさ。なかには、もっと繊細せんさいな質を感じ取られる方もいらっしゃいます — 色、像、感情の気配けはい。感じ取りは、実践してくださる方ご自身と同じくらい、お一人おひとり異なるものでございます。

「あなたの手は、頭よりも多くを知っている。考えるのをやめて感じ始めると、手はエネルギーが集まっている場所を、ぴたりと示してくれる。それがスキャニングである。神秘ではない。感じ取りなのかもしれない。」 マーク・ホサック博士

スキャニングと病腺 病腺

スキャニングと病腺の感じ取りは、同じものではございません — けれども、ひとつに結ばれております。スキャニングは動き — 手を体の上に運び、エネルギーの場をたどっていくことです。病腺は、そのとき感じ取られるもの — 特定の場所におけるエネルギーの密度みつどでございます。

病腺の五段階 — 温熱(やわらかなあたたかさ)からピリピリ(響き)、そして痛み(強い感覚)まで — は、スキャニングのなかで特にはっきりと姿をあらわします。手がエネルギーの集まる場所を通るとき、すぐにり替わりが分かります — ここは、ひとつ前の場所とは違う、と。

真言霊気では、スキャニングがあらゆるセッションへの自然な入口となります。まず体の全体を — 頭から足先まで — スキャンして全体の景色をつかみます。それから、病腺の感じ取りがいちばん強いところに手を添えていきます。型に従うのではなく、感じ取りに従って。

なぜ西洋では忘れられたのか 忘却

一九八〇年代に霊気が西洋へと渡ったとき、それは単純化たんじゅんかされました。病腺に導かれる実践のかわりに、決まった手の位置 — 頭、肩、お腹、背中、脚 — がいつも同じ順序、同じ長さで行われるようになりました。そのほうが伝えやすかったのでございます。けれども、大切なものが失われていきました。

西洋式の霊気では、スキャニングはしばしば「進んだ技」 — 師範の段階のもの — と扱われてきました。日本の伝統では、その逆でございます。スキャニングは基本のなかの基本。最初の伝授のときから、感じ取りをそだてていきます。お受けになるすべてのセッションが、手をさらに細やかに調えていく機会となるのでございます。

真言霊気では、スキャニングは最初から稽古けいこされていきます。理論としてではなく、実践として。手をかざし、ゆっくり動かし、感じ取る。能力は経験とともに育っていきます — けれども始まりはやさしいものです。手と、その手を信じる心の構えがあれば、十分なのかもしれません。

スキャニングを育てるには 開発

まずご自身で始めてみてください。両のてのひらを、互いに十センチほどの距離で前にかざします。ゆっくりと近づけては、また離していきます。両手のあいだの空間くうかんを感じ取ります。すぐに響きや、わずかな手応えを覚える方もいらっしゃいます。何日か続けて稽古を必要となさる方もいらっしゃいます。

それから、ご自身の体で稽古してみてください。横になり、片手をご自身の上半身の上にゆっくりと運びます — 体に触れずに。手が何を感じ取るか、注意を向けます。どこがあたたかくなりますか。どこに響きがありますか。どこには何も感じませんか。「何も感じない」もまた、感じ取りでございます — エネルギーがとどこおりなく流れている場所を示してくれているのかもしれません。

アイリーンは、日々の発霊法はつれいほうのあとにスキャニングの稽古をなさることをお勧めしております — 手がすでにはたらき、感じ取りが研ぎ澄まされているからでございます。五分で十分。長さよりも、続けていくことのほうが大切でございます。

実践のおらせ

スキャニングは診断ではございません。手で感じ取られるのは、エネルギー的な性質せいしつでございます — 医学的な所見しょけんではございません。スキャニングは医療行為に代わるものではございません。これは霊気の実践のひとつの手立てでございまして、医学的な検査けんさではございません。感じ取られるものが、エネルギーが必要とされる場所を示唆しさしてくれる — それ以上でも、それ以下でもございません。霊気のセッションは医療行為に代わるものではございません。

セッションのなかでのスキャニング 実践

真言霊気のセッションのなかで、スキャニングには定まった居場所がございます — 準備(乾浴法、合掌、霊示法)のあと、手を添える前。受け手の方の横に立ち、手をゆっくりと体の上に運んでいきます — 頭から足先まで、十センチから十五センチほどの距離で。

感じ取られたものが、セッションの流れを決めていきます。病腺のつよい場所では長く留まり、おだやかな場所では先へと進みます。スキャンが、ひとつの地図を授けてくれます — 肉体の地図ではなく、エネルギーの地図でございます。そしてその地図が、セッションの全体を通して手を導いてくれるのです。

なかには、セッションのあいだにもり返しスキャニングをなさる方もいらっしゃいます — ある場所のエネルギー的な質が変わったとき、特に。スキャニングは、最初に一度するだけのものではございません。実践の全体を支える、え間ない注意のあり方なのかもしれません。

森のなかで道を共にする方々・ひらかれた場における<ruby>霊性<rt>れいせい</rt></ruby>のつどい
森の中で · 道を共にする方々
感じ取りを深めて

あなたの病腺の感じ取りをそだてる

スキャニングはすべての土台でございます。真言霊気では、最初の伝授のときから、この力を一歩一歩はぐくんでいきます。

真言霊気のあなたの道 響きと病腺